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黄斑変性に対する硝子体注射

黄斑変性に対する硝子体注射

視力低下や中心暗点、最悪失明にもつながる加齢黄斑変性。最近はその療法として、「光線力学的療法」と「注射薬」による治療が確立されてきました。今回は硝子体注射による治療法についてご紹介しましょう。

加齢黄斑変性症の原因

加齢黄斑変性症には、萎縮型と滲出型の2つのタイプがあります。萎縮型は、年齢とともに網膜の黄斑に老廃物がたまり、中心部の視力が徐々に落ちていきます。

滲出型は、脈絡膜から網膜に向かって異常新生血管である脈絡膜新生血管が発生することで、黄斑に影響を与え視力障害となるものです。

青色・紫外光

青色光や紫外光のように強い光は、網膜の有毒物質の原因になります。外出時に帽子や色の薄いサングラスを使って、眼の健康を守りましょう。

薬剤注射による治療法

脈絡膜新生血管の発生には、VEGF(血管内皮増殖因子)という物質が関係しているということが最近の研究でわかってきました。このVEGFの働きを抑える薬剤を、硝子体へ注射する治療法があります。

硝子体注射とは

目の内部を埋める、透明なゼリー状の硝子体。ここに抗VEGF抗体を直接注射することで、脈絡膜新生血管の発生を防いだり、鎮静化させたりします。

治療をするときには、目薬の麻酔を行い、白目の部分から硝子体へ薬剤を注射します。合併症を防ぐため、注射前と注射後に抗生剤点眼をささなければなりません。

定期的な検診が必要

施術前後の定期的な検診が欠かせません。時間をとられますが、黄斑変性の患者は、常に目の状態を診てもらうことが大切です。

治療法は医師と相談を

抗VEGF剤を硝子体へ注射する治療法は、メリットも大きいですがデメリットもあります。しっかりと医師と相談して、どの治療法を行うかを話し合って決めましょう。

加齢黄斑変性は放っておくと失明につながる怖い病気です。おかしいと思ったら、早めに医師の診察を受けましょう。

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