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車の運転と白内障

車の運転と白内障

白内障は、60歳以上の高齢者に多い眼の病気。進行して視力が低下すると、運転免許の更新ができなくなる場合もあります。そんな白内障と運転の関係について解説します。

白内障とは

白内障は、眼の水晶体が加齢や紫外線の影響などで白濁して視力の低下などをまねく病気です。高齢者に多い白内障は、加齢性白内障と呼ばれます。その他先天性白内障、外傷性白内障、全身疾患による合併症でおこる白内障などがあります。

白内障と運転免許

白内障は60歳以上の高齢者に多いため、白内障が原因で視力が低下すると免許の更新ができず、運転免許証の失効で車の運転ができなくなるケースが多くなります。

普通免許の更新に必要な視力

普通免許や二輪車免許を更新する場合、おなじみのランドルト環による視力検査を受けます。このとき両眼で0.7以上、片眼でそれぞれ0.3以上の視力が必要です。

ちなみに、二種免許や中型、大型(第一種)免許の場合は、両眼0.8以上、片眼でそれぞれ0.5以上の視力と三桿法という奥行知覚検査に合格する必要があります。

片眼の視力が0.2以下になった場合でも、視力の良い方の眼の視野が150度以上あれば、免許の更新をすることができます。

白内障手術で免許更新が可能?

白内障で運転免許の更新が難しい場合でも、手術を受けて視力を回復させることができれば、運転免許の更新をすることができます。

ただし、白内障手術は手術までに予約待ちなどで一般的に1か月から2か月ほどかかるので、免許更新に間に合わない場合もあります。

病院によっては、更新日に応じて手術の予定を早めてくれるケースもあるので、担当医に相談してみるといいでしょう。

白内障の手術

白内障の手術は、白濁した水晶体を超音波で砕き吸引して取り出し、眼内レンズを挿入してループで後嚢に固定するもの。一度、眼内レンズを入れれば交換の必要はありません。基本的には日帰りで行うことが可能な手術です。

白内障手術後の運転について

白内障手術をした後、仕事や生活のために車の運転が必要な場合も。手術後の運転について解説します。

手術後の運転はいつからできる?

白内障手術後の車の運転は、術後の状態によりますが、一般的には術後1週間ほど経過してからが多いようです。

仕事などで運転の必要がある場合は、医師と相談の上、術後3日目くらいで運転できる場合もあります。注意が必要なのは、焦点が固定されるので視力を矯正するために、メガネが必要になる場合があること。

また、片眼しか手術が終わっていない状態で運転すると、左右の見え方に差があるため、距離感がわかりにくいなどの症状があります。見え方が完全に安定するのは、両眼の手術が終わって2週間ほどかかります。

白内障手術後は眩しく感じる

白内障手術で、眼内レンズを挿入すると物がはっきり見えるようになるため、屋外では眩しく感じるようになります。

また、夜間の運転で対向車のヘッドライトが眩しく見えることも。このような場合サングラスや、遮光レンズを使ったメガネの防眩効果などを利用して症状を緩和することをおすすめします。

白内障で運転を諦めないために

白内障で車の運転を諦めたくはないもの。仕事や日々の生活にどうしても必要な場合もあるでしょう。

運転に必要な視力を維持するために、日ごろから眼の定期的な検査を受けることをお勧めします。早期に対処すれば、運転免許の更新に必要な視力を守ることが可能です。

また、白内障の視力低下は手術で回復することができます。視力に違和感を感じたら早期に眼科を受診しましょう。

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