強度の近視がある場合、飛蚊症を発症することがあります。飛蚊症は網膜に関係する病気の前兆として発症しやすいことから、注意が必要です。今回は近視と飛蚊症の関係についてみていきましょう。
強度の近視は眼病にかかりやすい
近視と飛蚊症の関係をご紹介する前にまず覚えておきたいのが、強度の近視がある場合、眼の病気にかかりやすいということ。
強度近視は網膜に弱い部分が生まれやすく、網膜剥離や網膜裂孔など、さまざまな病気にかかりやすい状態になっています。強度の近視をお持ちの方は、自分が眼病を発症しやすいということを覚えておき、定期的に検査を受けておくとよいでしょう。
近視と飛蚊症の関係
ここからは、近視と飛蚊症の関係についてみていきましょう。
飛蚊症には大きく2種類ある
飛蚊症は視界に「小さな虫が飛んでいる」「黒い影が浮かんでいる」といった症状を感じる病気です。飛蚊症はその原因により、大きく2つの種類に分けることができます。
1つ目は加齢や先天性のものによる、「生理的飛蚊症」。これは硝子体が加齢や生まれつきの体質で濁ってしまうことで発症するもので、視力には影響がなく、治療の必要もありません。
2つ目は病気によって引き起こされる「病的飛蚊症」。これは網膜剥離や網膜裂孔などの前兆としてあらわれるもので、この場合は早期の治療が大切となります。
近視の飛蚊症は眼病のサインとなる
先ほど、強度の近視がある場合、網膜剥離や網膜裂孔を引き起こしやすいとご紹介しました。飛蚊症はこうした病気の前兆としてあらわれます。
つまり、強度の近視がある方が飛蚊症を発症した場合、網膜に関係する病気のサインと考えることができるのです。
このサインを見逃さないようにすることで、近視の方は眼病の早期発見や早期治療に役立てることができます。
飛蚊症の検査方法は?
では、飛蚊症の症状が疑われる場合、どんな検査をおこなえばよいのでしょうか。
眼底検査が一般的
飛蚊症の検査は、眼科で簡単に受診することができます。検査には眼底検査が用いられ、点眼薬で瞳孔を開いた状態で、医師が眼を詳しく検査します。
眼底検査ではその他の病気も発見できる
眼底検査では飛蚊症だけでなく、その他の病気を発見することもできます。網膜剥離や緑内障、高血圧や糖尿病による出血の有無なども調べることができます。
近視の方に飛蚊症が出た場合でも、その他の病気もあわせて検査することができるので安心です。
強度の近視がある場合は飛蚊症を見逃さない
強度の近視がある場合、飛蚊症はさまざまな眼病を発見するサインとなるため、症状を見逃さないことが大切です。視界に小さな虫や黒い影、糸くずが浮かんでいるように感じたら、飛蚊症を疑ってみましょう。
強度近視は眼病を引き起こしやすいことから、小さな変化に気付くことで、早期の発見や治療に役立てることができます。定期的な検査とあわせて、眼から発せられるサインをしっかりと受け取るようにしましょう。