白内障の手術を受けたあと、メガネを変える必要性が出てくることも。今回は、手術後にメガネを変える場合の適切な時期と、まぶしく感じるときのサングラスの着用についてもご説明していきます。
手術後はメガネが合わなくなることが多い
白内障の手術を受けると、見え方が以前と変わってきます。これは手術でそれまであった水晶体を取り除いて、新たに眼内レンズを挿入するためです。
裸眼での視力が変化するため、メガネの度数も合わなくなることがほとんど。メガネを作り変える人が多いのはそのためです。
いつメガネを変えるか
メガネを作りなおす時期について考えてみましょう。手術後だいたい1か月程度は視力が安定しません。メガネを作っても、2、3か月後には度数が合わなくなってしまいます。
仕事や生活に支障がないのであれば、メガネを作るのは視力が安定するまで待ってからのほうがよいでしょう。
手術後2か月程度で視力が安定
患者さんによって差がありますが、視力はほとんどの場合2~3か月経つころには落ち着いてきます。視力や見え方が安定したらメガネを作っても問題ありません。正式なメガネを作る前に、担当医に相談してみるといいでしょう。
光をまぶしく感じる場合
白内障の手術後に、光をまぶしく感じるようになる人もいます。手術によって以前よりも光が多く透過するようになったためです。手術後しばらくはまぶしさを感じますが、だんだんと慣れてきます。
とりわけ今まで入ってこなかった波長の短い青い光が、手術によって眼内に入ってくるようになるため、色彩の感覚にも変化があることに気付かれるでしょう。
光がまぶしすぎる場合には、サングラスをかけることをおすすめします。ただし夜間に運転をすることなどがある場合、視認性を落とさないよう注意しなければなりません。
夜間の運転時には透過率のあるサングラスを
夜間にかけるサングラスを選ぶ際は、「透過率」に注意が必要です。「透過率」とは、どの程度光を通すかをあらわす数値。数値が小さいほど光を通しにくく暗く見えます。
透過率の低い、光を通さないサングラスを着用すると、暗すぎて視認性を落とす危険があります。JIS規格により、夜間の運転には視感透過率が75%以上のレンズでなければなりません。
また、信号や対象物を認知するために、コントラストもはっきりするサングラスを選ぶ必要があります。
夜間のドライブ用サングラスや、色が少し入ったレンズでまぶしさを抑えるメガネも販売されているので、そういったものを利用するとよいでしょう。
白内障手術あとは慎重にメガネをつくりましょう
白内障手術のあとは、以前と比べ見え方がずいぶん違ってきます。手術後はすぐには視力が安定しませんから、2~3か月待ち、慎重にメガネを作りましょう。
夜間運転はサングラスを着用することをおすすめしますが、視認性を落とさないサングラスを選びます。白内障の手術後、見え方が安定せず新しいメガネが作りづらいと感じる場合は、担当医に相談するようにしてください。