目の水晶体が加齢に伴って白く濁り、視力が低下する「白内障」
高齢の方に多く見られる病気ですが、早い人では40代で発症する場合も。
放っておくと失明する危険性もあります。
そんな白内障の不安や疑問について、青梅順心眼科クリニックの赤津院長がお答えします!
よくあるご質問:01
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白内障はどんな病気ですか?
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赤津 院長
白内障は目の水晶体が濁り、視力の低下や視界がぼやけるなどの症状を起こす病気です。
水晶体はカメラのレンズの働きをする組織。健康な水晶体は透明ですが、加齢や紫外線などの影響でしだいに白濁してきます。また、喫煙などの生活習慣も白内障の原因の一つです。
よくあるご質問:02
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何が原因なのですか?
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赤津 院長
加齢や紫外線による活性酸素が原因といわれています。
また、喫煙やアルコールの過剰摂取、野菜不足などの偏った食生活も活性酸素を増やすことになり、白内障を悪化させる要因になると考えられています。
よくあるご質問:03
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私の祖母も白内障だったのですが、遺伝するのでしょうか?
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赤津 院長
白内障が遺伝するかどうかは、完全に解明されていません。加齢性白内障は、加齢により誰でもかかる病気。しかし、まったく遺伝の可能性がないわけではありません。
先天性白内障の場合は遺伝の可能性が高くなるので、家族や親族に同じ病気の人がいる方は早急な検査・治療が必要です。
いずれにしても白内障の可能性が少しでもある場合は、眼科の早急な受診や定期的な検査を受けることが、目の健康を守ることにつながります。
よくあるご質問:04
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若い人でも白内障になると聞いたのですが本当ですか?
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赤津 院長
「若年性白内障」は20〜30代で発症し、早い人では10代で発症する場合も。
アトピー性皮膚炎などアレルギー性疾患の治療で使われるステロイド剤や副腎皮質ホルモンなどの薬剤による副作用などが原因と考えられています。
また、スポーツなどによる激しい目の外傷も原因の一つになります。
よくあるご質問:05
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白内障は目薬で治りますか?
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赤津 院長
点眼や内服薬は症状が比較的軽度な場合に用いられますが、進行を抑えたり遅らせたりするだけで、濁った水晶体を元に戻すことはできません。そのため、根本的な白内障の改善には手術が必要です。
手術は、濁った水晶体を取り除き、人工の眼内レンズを挿入する方法が一般的。局所麻酔のためほとんど痛みがなく、手術は15分ほどで終わります。
よくあるご質問:06
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どのタイミングで手術を受ければよいでしょうか?
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赤津 院長
明確な時期はありませんが、「物が見えづらくなった」「生活に支障が出てきた」など、不便さを感じるようになったタイミングで手術を考える必要があります。
自分で手術の時期を考えるのは難しいと思いますので、異常を感じたら早めに眼科医に相談してみましょう。
よくあるご質問:07
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術後に気をつけることはありますか?
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赤津 院長
ごく稀にですが、メスを入れた箇所から細菌が感染し、合併症を引き起こす危険性があります。そのまま放置すると失明する恐れもあるため、術後のケアは非常に大切です。
術後1週間程度は顔を洗うのを控える、目をこすらない、保護メガネをかけるといったことを心がけましょう。また、激しい運動や目の刺激となる食事、飲酒などは控え、できるだけ安静に過ごしましょう。
家事や事務作業は翌日から可能ですが、患者さんによって差があるため、術後は定期的に診察を受け、医師の判断を待ちましょう。
水泳・温泉・公衆浴場の利用は、目の感染予防のため、手術後3か月間は控えてください。
よくあるご質問:08
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術後どのくらいで見えるようになりますか?
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赤津 院長
術後すぐに見えるようになる方もいれば、時間をかけて少しずつ回復される方もいらっしゃいます。
見え方には個人差がありますが、ほとんどの場合術後2〜3カ月ほどで視力が落ち着いてくるでしょう。
よくあるご質問:09
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白内障にならないために、自分で予防する方法はありますか?
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赤津 院長
ほかの病気と同じで、規則正しい生活を送ることが白内障の予防には重要。特に以下の2点は日頃から気をつけておきましょう。
紫外線
紫外線を浴びることで活性酸素が発生し、細胞にダメージを与えてしまうため、外出する際には色の薄いUVメガネなどで目を保護することが大切です。
食事
栄養バランスのとれた食事を心がけましょう。特に、活性酸素を抑制する働きがあるルテインやゼアキサンチンは、緑黄色野菜に多く含まれていますので、積極的にとりましょう。
気になることがあれば、眼科医に相談してみましょう
白内障だけでなく、病気の症状は人それぞれ微妙に違うもの。よって、お悩みも一人ひとり異なると思います。そんなときはまず、あなたにとって一番身近なかかりつけ医やお近くの眼科医に相談してみましょう。
赤津 徹 (あかつ とおる)
1995年国立琉球大学医学部医学科卒
順天堂大学眼科医局入局
順天堂本院、焼津市立総合病院、市立室蘭総合病院を経て、平成15年8月に青梅順心眼科クリニック(東京都青梅市)を開設。
白内障施術数約12000件以上、1日の外来人数200人以上、開院以来延べ90万人以上の患者様を診察・治療し現在に至る。
地域に貢献する医療を目指し、日々研究・臨床に研鑽を積んでいる。